中小企業省力化投資補助金 採択事例紹介(一般型・第1回)
中小企業省力化投資補助金の第1回採択結果が発表されました。補助金活用の好事例をご紹介します。次回公募締切は8月下旬の予定です。
製造業(電解槽部品製造)
高度な溶接技術が必要な加工工程を熟練技術者に依存していた事業者が、3Dスキャナー付き溶接ロボットを導入。溶接工程を自動化・標準化することで、生産性の向上と品質の安定化を実現。人材不足への対応や工場全体の生産能力向上につながった。
建設業(鉄筋加工・組立工事)
加工指示の手入力ミスによる現場の手戻りや工期遅延が課題だった事業者が、CAD図面とQRコードを活用した自動加工指示システムを導入。鉄筋加工工程を一連で自動化し、品質と精度を高めるとともに、熟練技術者の人的資源を技術継承や新規案件対応に活用可能とした。
小売業(青果物の卸売・加工・出荷)
青果加工を手作業に依存していたことで品質のばらつきや人手不足に悩んでいた事業者が、オートフルーツカッターとラベラーを導入。既存の生産ラインにカスタマイズして組み込み、高い省力化効果を得るとともに、新製品開発や販路拡大に注力できる体制を構築。
宿泊業(旅館業)
予約や会計管理などのフロント業務が手作業中心で業務効率が低かった事業者が、宿泊業務一元管理システムを導入。リアルタイムでの予約・顧客管理・会計機能を統合し、業務を省力化。空いたリソースを活用してサービス品質向上と収益拡大を図る。
飲食業(複数業態運営)
業態ごとのオペレーションの差異や人材育成のコストが課題だった事業者が、オートフライヤーやドゥメイクマシンを導入。調理工程を自動化し、品質の均一化と少人数での安定運営を実現。省エネや効率化による原価低減と同時に、リソースを教育や販促へ再配分。
運輸業(倉庫業務)
人手不足により倉庫スペースの有効活用ができず、航空便への対応も困難だった事業者が、貨物仕分け・数量確認を自動で行うシステムを導入。作業効率の向上とスペース活用、対応品目の拡大により売上増を実現。余剰人員は新規業務に配置転換。
生活関連サービス業(クリーニング業)
少人数体制での店舗運営に限界があり、営業時間外の受付ができなかった事業者が、無人受付・引渡しロボットやキャッシュレスレジを導入。24時間対応を実現し、新規顧客の獲得と集配サービスの拡充が可能に。業務の省力化と人材活用の効率化を達成。
自動車整備業(板金塗装業)
塗装工程の手作業がボトルネックとなり、受注台数に限界があった事業者が、塗装ブースと赤外線乾燥システムを導入。作業時間の短縮と品質向上により、受注拡大と売上増加を実現。従業員の賃上げや人材確保にもつながっている。
これらの事例は、中小企業が直面する人手不足や業務効率化の課題に対し、設備投資によって大きな効果を上げた好例です。
補助金を活用しながら、生産性向上と経営の持続可能性を高めた企業の取り組みは、今後の経営改善や成長戦略の参考となります。
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