創業にかかる費用を最小限に抑え無理なく将来の業務拡大を目指す
Auto up
土橋 直人さん
得意&好きを仕事にするために必要な情報収集と学びを継続
介護タクシーBéat(ベア)
山下 慎也さん
こんな事業です!
障害のある方、ケガをした方、高齢の方など、一般タクシーでの送迎が難しい人を対象にしたタクシー。車椅子に乗ったまま乗車でき、乗り降りの介助もしてくれる。また、病院や買い物の付き添いなどのサポートも充実している。家族のような笑顔で迎えてくれるアットホームな雰囲気もうれしい。
安芸高田市甲田町上甲立509-3
☎︎090-1229-0003(要予約)
営業時間:24時間
定休日:不定休
長年、建築業に携わっていた山下さんが、福祉業界に興味を持ったのは同居していた叔父さんの存在。介護が必要だった叔父さんが介護タクシーを利用するようになり、初めてその存在を知りました。「車を運転することが好きで、それが困っている人の力になれるかもしれない」と思った山下さんは、情報収集を開始。運転技術だけでなく、介護や福祉についても学ぶ必要があると考え、介護職員初任者研修にも参加しました。その後、甲田町の特別養護老人ホームに運転手として就職。「職業ドライバーとして安全に運行するためのノウハウだけでなく、利用者との関わり方や接し方なども身に付けることができました」と話します。創業のきっかけは、介護タクシーの開業支援をしている人との出会い。具体的な話を聞いていくうちに、どんどん創業が身近なものになっていきました。
創業へ動きだした山下さんは、営業許可の取得に必要な書類を自ら作成。介護車両の購入などに必要な資金は商工会に相談し、創業計画や資金計画を作成して日本政策公庫で融資を受けました。「初期投資が大きい仕事。融資や補助金がなければ、創業できませんでした」と話します。今後の課題は、周知活動。チラシの作成やSNSでの発信にも力を注いでいます。「旅行やレジャーなど、幅広い使い方ができることを知ってほしい。車イスでもストレッチャーでもどこでも行けます」と山下さん。さらに、広島市消防局が認定する配送事業「民間救急」の指定を受けるため、広島営業所の開設、車とスタッフの確保を目指しています。
創業にはある程度の勢いも必要ですが、それだけでは成功しません。しっかりとした下調べ、専門機関や専門家からの情報収集など、創業前にどれだけ多くの情報を持っているかがカギになります。損をしないためにも、準備は念入りに行ってください。